むつぬま雑学研究室新館

交通関連の考察記事を中心にいろいろ書いていきます。鉄道時々航空(予定)、2019年9月5日よりYahoo!ブログから移転。

16. 2018年ダイヤ改正について考察してみる(その1)

今年もこの時期がやってきました。今回の改正日は、平成30(2018)年3月17日です。
気になる点を考察していきましょう。

1. JR北海道

今回のJR北海道は前回、前々回に比べるとおとなしい改正ではありますが、1つだけ大きな変化があります。

1-1. 函館~札幌の特急は全て「スーパー北斗」に、183系0代は全廃へ

261系を20両新製投入し、現在3往復残っている183系「北斗」が261系「スーパー北斗」に置き換わり、函館~札幌の特急12往復が全て「スーパー北斗」となる。さらに、「北斗」で使われていたN183系(1986年製のグループ)、NN183系(1988年以降製のグループ)が「オホーツク」「大雪」に転用され、183系0代(1981~1983年製のグループ)14両は引退となる。
 
考察
これをもってJR北海道の特急気動車の置き換えの第一段階が完了するわけだが、疑問点としては、183系0代には半室グリーン車が存在し、さらに同じような車両はN183系、NN183系には存在しないのである。現在「北斗」で使っているハイデッカーグリーン車が「オホーツク」「大雪」で使われるのだろうか?
また、残るN183系、NN183系についても、183系0代に比べてそこまで新しいわけではないし、先はあまり長くないのかもしれない。来年度以降も261系の投入が続くことが予想されるが、最終的には北海道新幹線札幌開業でいらなくなる分だけ281系を残して、後は261系だけになることさえあり得そうだ。
 
JR北海道で主だった変化はこれくらいでしょうか。

2. JR東日本

2-1. 「はやぶさ」「あさま」増発、E2系「はやて」は下り1本のみに

東北新幹線では、下りは東京→仙台、上りは新青森→東京で「はやぶさ」を1本ずつ増発し、さらに盛岡行きの下り「はやぶさ」1本を新青森行きに変更する。東京~盛岡のE2系「はやて」(下り3本、上り2本)を、下り1本を残してE5系はやぶさ」に変更。北陸新幹線では「あさま」を1往復増発する。増発する「あさま」は金沢まで「はくたか」として延長運転する場合がある。
 
考察
前回の改正の考察で、東京~仙台の「はやぶさ」はもっと増やしてもいいと書いたが、本当に増えることとなった。さらに、E5系の投入が進むこととなり、置き換えられたE2系1000番台は上越新幹線E2系0番台やE4系を置き換えることが予想される。前回の改正から12/2までにE5系はU32~U37編成が投入され、E2系1000番台はJ70~J75編成が新潟転属となっている。既にU38編成の製造が確認されているため、最低でも1編成が今回の改正で投入され、E2系1000番台がさらに上越新幹線にシフトすることが予想される。来年度からは上越新幹線にもE7系が投入されるため、E4系はこれから一気に数を減らすことが予想される。

2-2. 「スーパーあずさ」は全列車E353系に、E351系はどうなる?

12月23日からE353系が「スーパーあずさ」4往復で運転を開始するが、改正以降は全8往復がE353系で運転される。E351系で運転されている「中央ライナー」もE257系に変更となり、E351系は定期運用が消滅する。
 
考察
なんだかんだあったが、E353系は現行のダイヤに乗れるようだ。置き換えられたE351系については、どうなるのだろうか。189系の置き換えに使えないこともなさそうだが...

2-3. 「エアポート成田」の愛称廃止、成田空港発と同じく通常の快速に

特急「成田エクスプレス」との区別を目的に、成田空港行きの快速列車の愛称名「エアポート成田」を廃止し、成田空港発と同様、通常の快速列車とする。
 
考察
愛称がなくなるが、特に列車自体の変更はないようだ。JRの成田空港輸送は京成に比べて本数が少ないように感じるので、改善が望まれる。
 
今回は取り敢えずここまで。(その2)以降に続きます。