むつぬま雑学研究室新館

交通関連の考察記事を中心にいろいろ書いていきます。鉄道時々航空(予定)、2019年9月5日よりYahoo!ブログから移転。

19. 2019年ダイヤ改正について考察してみる(その1)

昨年の考察は結局(その1)で終わってしまいましたが、今年も見ていこうと思います。
今回の改正日は、平成31(2019)年3月16日です。

1. JR北海道

1-1. 青函トンネル内で160km/h運転開始、東京~新函館北斗は4時間切りへ

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これまで140km/hに抑えられていた青函トンネル内の最高速度が160km/hに向上し、所要時間が最大で4分短縮される。これにより、最速列車の「はやぶさ5・11・38号」の東京~新函館北斗の所要時間は4時間2分から3時間58分となる。
 
考察
北海道新幹線最大の問題点と言われ続けたのが、青函トンネルにおける貨物列車との共用である。これにより、青函トンネルそのものは最初から新幹線に対応しているのにも関わらず、在来線特急と同じ速度でしか走行できなかった。今回、これがほんの少しではあるものの改善され、当初は惜しくも届かなかった東京~新函館北斗3時間台が実現することとなる。乗り換えがあることを考慮すると実質的にはまだ4時間以上ではあるが、今後も高速化が期待できそうだ。

1-2. 「スーパー北斗」に261系を追加投入、下り最終は千歳に停車

261系を17両追加投入し、「スーパー北斗」2往復が281系から261系に置き換わる。これに伴い、所要時間は数分延びる。また、下り最終「スーパー北斗23号」が普通列車との接続をとるため千歳に停車し、南千歳は通過となる。
 
考察
今年度も261系の新製が続いていたのは知っていたが、281系が置き換えられるのは少々意外であった。とはいえ、281系も登場から四半世紀が経ち、さすがにもう新しい車両とは言えなくなっている。だからといって183系よりは新しい車両を易々と引退させるわけにもいかないだろうし、おそらくは一部の状態の悪い車両を除き、予備や臨時列車用に回されるのではないか。元々281系の予備車は丸1編成もないし、さらに臨時「北斗」は183系や283系での運転が多い。183系は初期型こそ引退したもののそれ以外でも30年を超える車両は少なくないし、283系281系より新しいが、最高速度が110km/hの上になるべくは「スーパーおおぞら」に回したいはずである。今回のこの動きで281系は引退への道を向かうのか、それとも延命への道を向かうのか、今後が注目される。

1-3. 「スーパーおおぞら」の停車駅を追加、石勝線普通列車は半減

スーパーおおぞら」の一部列車において、停車駅を追加する。これにより、トマムには全列車が通年停車し、追分・新夕張停車列車も増加する。これに伴い、追分~新夕張普通列車は上下合計で10本から5本に見直される。
 
考察
JR北海道の改正といえば北海道新幹線や特急ばかりが注目されがちだが、普通列車も今後を考えなければならないのは事実であろう。来年度からはキハ40形についても、H100形への置き換えが始まる予定だが、全部をそのまま置き換えるのはかなり時間がかかる。そのことを考えると、特急で何とかなる部分に関しては特急でまかなうのが最善なのだろうか。
 
お次はJR東日本...といきたいですが、内容が多いので(その2)で。