むつぬま雑学研究室新館

交通関連の考察記事を中心にいろいろ書いていきます。鉄道時々航空(予定)、2019年9月5日よりYahoo!ブログから移転。

14. 2018年3月、小田急線が生まれ変わる!!(その3)

その3では、平日・土休日共通で日中時間帯の一般列車についてです。

3. 日中時間帯

3-1. 千代田線直通列車を「準急」に変更、土休日は増発も

現在、唐木田発着で毎時上下3本ずつ運行されている「急行」に代わり、向ヶ丘遊園発着の「準急」を新たに設定し、千代田線方面に直通運転する。運行本数は現在の「急行」と同じく毎時上下3本ずつだが、土休日はこれとは別に成城学園前発着の「準急」をさらに毎時上下3本ずつ設定し、千代田線直通列車を毎時上下6本ずつ運転する。千歳船橋祖師ヶ谷大蔵、狛江にも勿論停車する。これにより、全時間帯において「準急」(朝時間帯の「通勤準急」含む)は、千代田線直通となり、新宿では見られない種別となる。
 
考察
日中においても、千代田線直通列車は世田谷区内などを重視するものへと変わった。2016年の改正が「快速急行」増発メインで、その代わりに「区間準急」がなくなったため、世田谷区内の駅は割を食う形となったが、今回の改正で停車本数が回復した。また、従来は朝方や夕夜間のごく限られた本数の運転となっていた「準急」が、停車駅が増えたとはいえ復権したこともポイントである。停車駅の増加で、かつての「区間準急」の役割も持ち合わせることとなり(というか日中は運転区間的にこちらがメイン)、東京都内全般を受け持つことになった。

3-2. 多摩線の「急行」を新宿発着に変更、棲み分けから競合へ

3-1項で前述した千代田線直通「準急」の新設に伴い、多摩線の「急行」は運転区間を新宿~唐木田に変更する。本数は毎時上下3本ずつを維持する。これにより、全時間帯において千代田線直通列車の多摩線内乗り入れはなくなり、「多摩急行」は種別自体がなくなる予定。

考察
多摩線では日中の「急行」も新宿発着となり、今回、一気に全時間帯において上位種別を千代田線直通から新宿発着にシフトさせる格好となる。これは言うまでも無く、京王相模原線から客を取りに行くことが目的のはずである。京王線に比べて少し運賃が高いのが気になるが、そこを所要時間短縮で埋められるかが気になるところである。さらに、多摩線内だけでなく、経堂、成城学園前、登戸、向ヶ丘遊園といった小田原線内での「急行」停車駅でも、新宿行きの上位種別が毎時3本から毎時6本(登戸は「快速急行」の新規停車分を合わせると毎時12本)に増加し、新百合ヶ丘までの小田原線内でも新宿へ速く、かつ乗り換えなしで行ける機会が増えることも見逃せない。

3-3. 日中時間帯まとめ

日中時間帯は20分サイクルの中で

以上に加え、これに接続する多摩線内、江ノ島線内、新松田~小田原の「各停」が運行される。但し、括弧内の列車・区間は土休日のみ運行される。